この風にこころ啓けば聞こえくる 今は昔、とある国での物語

時空間絵巻 Vol.2 カルメン - 新篇 - 「Tokyo Opera Day 2024」より

東京二期会主催「Tokyo Opera Day 2024」開催イベントとして 10月19日 / 20日 に東京文化会館前キャノピーの特設ステージ
での公演を映像化。
【出演】カルメン:山下牧子 ミカエラ:谷原めぐみ ドン・ホセ:与儀 巧 エスカミーリョ:小林由樹 司会:龍進一郎

情念に従えとばかりに誘う “カルメン” 天意に導くが如く糺す “ミカエラ”
“エスカミーリョ” が回した運命の歯車は、結果、愛に堕ちた男 “ホセ” への審判を呼び寄せた...
女が惑わしたのでなく、ただ自身が迷ったあげくに至った罪だと悟った時、その罪への贖いの断が下される

(※本作品は2017年発表「カルメン」とは異なり、「カルメン -新篇-」として新たに制作した作品です)

2024年10月 公演決定

構成/脚本 赤穂隆史 
音源制作  上畑正和 

2024年 配信予定

あらすじ / Summary

「俺が殺した、捕まえてくれ!」と叫んだ “ホセ” 。この物語は、捕らえられた “ホセ” のその後を描いたものである。

虚無のままに取調室に連行されてきた “ホセ” 。我は失っているも “カルメン” を殺したことは認める。捜査官はそんな“ホセ”に “カルメン” 、そして “ミカエラ“ との関係を尋問する。

「なぜ殺したのか?」と問われ答えられずも、 “ホセ” は軍人としてセリビアに着任して “カルメン” と出会い、惹かれ、ただそんな時にでも故郷に残してきた許嫁の “ミカエラ” は訪ねに来てくれていたと話す。そして、傷害事件で拘束されていた “カルメン” の逃亡を手助けした罪で投獄されてからも “カルメン” への想いが募る一方、刑期を終えた “約束の晩” に “カルメン” は人気の闘牛士 “エスカミーリョ” と出会い、こともあろうに “カルメン” がその誘いに乗ったことで二人の関係が狂ってしまったと供述する。しかし捜査官はそんな “ホセ” に対して “カルメン” は “エスカミーリョ” の誘いを断っていたと当の本人からの話しを告げる。
自身の誤解を知り動揺する “ホセ” 。それでも悪いのは “カルメン” だと思いたい “ホセ” は葛藤の中で、 “カルメン” に想いを伝えても受け入れてもらえなかった事実、二人一緒にいる時間さえあれば “カルメン” の愛を取り戻せると考え “カルメン” の居る盗賊団に入った動機を供述。事件後初めて見せる自責の念の中、 “ミカエラ” がどんな思いで身を落とした “ホセ” をアジトまで迎えに来ていたのかに思いを馳せる…

場面は変わって凶行の一部始終。
“カルメン” が諦めきれない “ホセ” は “カルメン” が “エスカミーリョ” と一緒に闘牛場に居ると知り、そこに向かい復縁を懇願する。ただ、そんな願いは叶えられるはずもなく、持っていたナイフで “カルメン” を刺してしまう。
改めてその犯行をふり返り、そして罪深い自身に向けられた “ミカエラ” の慈愛を知ることで、ここで初めて “ホセ” は殺意があったと認め、懺悔するのであった。

(※この作品は、オペラ「カルメン」を基に時空間絵巻として読み替え演出をしています) (※この作品は、オペラ「カルメン」を基に時空間絵巻として読み替え演出をしています)

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